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「ぬりばし工房・ふない」を訪ねて。 (報告2)

毎日の食事に欠かせない箸。昔は家庭でも、弁当にも箸箱を持ち自分の箸が当たり前であった。しかし、チャンポンや、うどんや蕎麦の場合は、箸をパチンと割って、「いざ食べるぞ!」、と気合いが入り、挟むだけでなく、挟み切るのにも裂け目の鋭い割り箸が良い。最近では、使い捨てヘの反省から、「割り箸は資源の浪費だ」と咎められ、「間伐材の活用だ!」との反論は弱々しく、田舎の農閑期の手仕事だった割り箸作りは廃れてしまった。このところ主として中国の竹製の割り箸が多くなり、外材の折れやすい素材の粗悪品も出回っている。繰返し使用する製品にはセラミックやプラスチック箸が流通しているが、韓国のステンレス箸は重たくて冷たい。昔は当然だった「マイ箸」も「普及運動」の成果は定かでない。若狭は箸の生産量日本一でそのシェアは国内の80%に達すると聞き驚いていたが、知人の紹介で、有数な「ぬりばし工房・ふない」を見学する機会を得た。 (株)フナイワークスの新商品開発室・船井重伸室長の案内により、箸の素材、その入手先、長さ、太さ、三角から丸までの形、撓みの大事さ、使いやすさ、塗料の安全性、歪み製品の廃棄、補助機械の独創性、個性の導入、美感、芸術性、販路の拡大、技術の継承などを織り交ぜた丁寧な説明を聞きながら、全工場の各種複雑な工程や、手作業の重要性、お客様の注文やこだわりに即応する高い技術水準。更に個性的で芸術的にも高級な製品には伝統工芸品である漆器の塗師の技術を駆使した手作り。などなど、工房からは、20数人の技能職員たちの技から、きめ細かで精巧な作品が産み出されていた。若い船井室長は、包容力豊かな両親のもとで、代々継承されて来た技能と技術に、新風を加えながら日々の向上に高い意欲と見識が備えられており、感銘した。 箸が命に繋がっていることを実感し、箸に対しても食前の感謝を忘れては成らない。家内工業の暖かさと温もりそのものが、若狭の箸から伝わって来る。 長崎市議会議員 井原東洋一
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